シリーズ・トレーニング(腹)

シリーズ・トレーニング(腹)

シリーズ・トレーニング(腹)

シリーズ化していたトレーニング談は一度終了したつもりだったが、腹筋のことを忘れていたので追加しておく。忘れていた、というよりも必要ではない、とさえ思った。
頭の上に一七.五キロのダンベルを抱えて腹筋をしていた頃が懐かしい。映画ロッキーのようにベンチに首をつけ、背中から脚を上下させる腹筋もやっていた。強烈な筋肉痛にはなるが、いくら腹が痛くても生活に支障はないだろう。いくらやっても問題ないので、バンバンすべし。
いくら腹筋をやっても痩せるわけではないので、筋肉痛になる程度でもいいのだが、毎年、夏が近づくと奇妙なマシーンが世に出回る。エクササイズボールで遊んでいる連中も多く見かける。ただ、劇的に利くものは存在しないのは確かだ。そんなものがあれば、通販業界は困ってしまう。
現在、私が行っているのは、以下の三っつだけだ。互い違いの膝と肘を付けるねじれの動作を取り入れた腹筋。レッグレイズの変形で足を上げた状態で、腰を上げる腹筋。上体だけ、もしくは下半身も同時に上げる腹筋。
家でも出来るし、ストレッチの合間にも行える。トレーニングには時間をあまり割けないので、暇なときに行えるようにした。
他に、サイドベントをバックエクステンションマシンで行っているが、これは胴体側部だけが運動量が少なく、脂肪がたまってしまうためだ。あまり体幹のエクササイズはやらないので仕方がないのだが、申し訳程度の種目だ。
ムエタイをやっていたときは、お約束どおり百回腹筋をやっていたが、痛いだけで何の意味もない。腰も痛くなるし、懸命な諸兄はやめた方がいいだろう。
ジムにある腹筋のマシーンが何であるかにより、種目も変わるだろう。トランクカールだったり、シットアップだったり、アブマシンだったり。暇つぶしにはもってこいだが、アブベンチ以外はあまり信用しない方がいい。そもそも、腹に筋肉をつければ、胴が太くなるではないか。
脂肪を落とすにはアエロをするしかなく、腹筋運動はエアロじゃない。ただ、寒い冬場など、暖房費をケチるために行う腹筋は素晴らしい。寒くなったら腹筋をして、汗が出る前にやめる。体の中心が暖かくなるし、非常にエコだ。これを繰り返せば、春には腹筋バリバリになっているはずだ。
減量には貢献しない腹筋だが、痩せたあとはぼこぼこの腹筋を披露したいだろうから、ちょこちょこやっておくことをお勧めする。具体的には拮抗筋である腰のトレーニング日がベストではないだろうか。
初稿 二〇〇八年三月二五日


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