マッチョでしょ |
第一章 「胸、肩、そして上腕三頭筋」1−10この五十キロのバーベルを今度はラックから下ろし、腰の前に構える。今度は手の位置を真ん中にもって行き、拳ひとつ分程度隙間を空ける。タイミングを計り、そのまま顎の下までバーを引き上げる。手首よりも肘が上になるよう、気をつけながら行うが、これだけの重量が腰と顎を往復するため、体の重心がやたらと前後に動く。前つんのめりになるような格好といえば分かり易いだろうか。これはアップライトローイングという種目で、肩の前部筋肉に強烈に効く。 この頃になると、胸も肩もぱんぱんにパンプしていて、腕が動かし辛くなる。また、今は興奮していて痛みを感じないが、明日には包丁で突き刺したような筋肉痛が襲ってくるだろう。 |
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