マッチョでしょ |
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第二章 「背中及び上腕二頭筋」２−３次にバーベルを百三十キロにして、デッドリフト本番。両種目ともバーを握っているのが辛く、たったワンセットでも、終了までもたないのでストラップを使う。ストラップとは手首に輪っかを通し、輪から伸びた紐をバーに括り付けることによって握りを強くするという文明の利器のこと。強く握りすぎると毛細血管が破裂し、赤い斑点が無数に現れることがある。デッドリフトの日、私は毎回これに悩まされる。 デッドリフトを八レップ行う。 これは私の行う全種目の中でもっともキツイ。腕にぶら下げている重量があまりにも重いので、肘や肩が強烈に引っ張られる。バランスを取っているだけのはずの僧坊筋が強烈に傷み、腰が軋んで砕けそうだ。なんとか八レップこなしてセットを終えると、もう一日終わった……という気になってしまう。 腰も外れそうになる。 辛い全身種目だが、呼吸を味方につけているせいか、息はさほど荒れない。深呼吸して、さらに重量を増す。全身は痛むが、ホルモンがどくどく分泌されているせいか、やる気は充分だ。 |
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