第三章 「脚とハムストリング、それにふくらはぎ」3−8
残りはふくらはぎのみ。
錘なしでカーフレイズを繰り返す。台があればいいので、どこでだって出来る。極端な話、自宅の階段などの段差でもいいのだ。
カーフレイズは、いわば背伸び運動のこと。脚を肩幅より広く取り、五十から六十レップ。次に脚を狭くしてほとんど両踵が付くくらいにし、四十レップ。最後は肩幅で三十レップ。ディセンディングセットの要領で、スタンスを若干変えながら行う。
どれも台の上に載り、爪先だけが台に載っている状態で行う。バランスを取るため、手は壁など、どこかに当てておかなければならない。
踵を下げるボトムポジションでは爪先よりも踵の方が低くなるようにする。これでストレッチを得ながら、稼動域がぐっと広くなる。トップポジションではふくらはぎを絞り込むように背伸びするのも忘れない。
これでふくらはぎが焼け付くように痛くなればよし。
念入りにふくらはぎのストレッチをして終了。脚が熱を帯びて膨れ上がっているので、こっちのストレッチも念入りに行う。
以上、ほとんど休憩もないまま一気に行う。
脚のトレーニングは非常に短い時間で終わるが、密度が濃いので一番疲れる。長くても三十分と掛かることはないが、体内時計では非常に長く感じる。
酷いときには、まっすぐ歩けないほどの筋肉痛が襲ってくる。駅の登り階段は重く感じるし、歩くのも億劫にさえなる。明日が怖い……。
これで本日のトレーニングは終了。そして、私の三分割トレーニングも終了する。回復が間に合わず、全身がくまなく筋肉痛に襲われているが、また何日かすれば、胸のトレーニングに戻らねばならない。これが永遠に続いていく。
とにかく、いつ果てるとも分からないが、今は休みたい。
はやく家に帰ろう……。
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