懸垂で背中を鍛える

懸垂で背中を鍛える


ストリートワークアウト、公園ワークアウトと聞けば、誰でも、まっさきに鉄棒での懸垂が頭に浮かぶと思います。 (腕立て伏せ、プッシュアップもいるかな?) もちろん、スポーツクラブやジムにも、懸垂のできる機器がある場合が殆どでしょう。 ウエイトトレーニング中心のトレーニーも、キングオブ自重トレーニングの懸垂はします。 懸垂できないジムなんて、あるのかな? 最悪、スクワットラックでやるという手もあります。
懸垂(チンニング、プルアップ)といっても、何も難しく考えることはなく、 鉄棒にぶら下がって顎まで体を持ち上げるだけ。 実際は鎖骨まで上げましょう。 鉄棒でなくても、ぶら下がれるものがあれば出来る懸垂もありますが、鉄棒がベストです。 体操の吊り輪があればもっといいのですが、逆に難易度が上がりますね。
パラレルバーは、なかなか見ることはありませんが、ここで紹介する鉄棒(遊具)は、度々、公園で見かけます。 私の場合、肩を痛めている関係で、順手系の懸垂は苦手ですので、カールグリップ(逆手)が中心です。 ※5ヶ月目で、肩はほとんど治り、順手でも、ワイドでも、懸垂ができるようになりました。
背中全般の種目に言えますが、ウエイトを腕で引く、と考えてはいけません。 どういうことかというと、懸垂の場合、肘から先(前腕)がないとイメージしてみましょう。 肘と鉄棒は、鎖で繋がっているだけ、そうイメージしてみるのです。 この状態で肘を下に持って行けば、身体が上がります。 これだと、使われる筋肉は、純粋に広背筋だけになります。 通常は、上腕二頭筋が稼働してしまうのですが。
また、懸垂時のグリップですが、握りがきつい場合はリストラップを使えばいいのですが、 サムレスグリップをおすすめします。親指も平行に握る方法です。 通常の児童用の鉄棒は細いので握りやすいのですが、大人用の鉄棒は意外と太いです。 握力を鍛えるのに向いています。 太い鉄棒は、雨や皮脂で手が滑ると握りにくいので、拭くものを用意した方がいいです。
懸垂には様々な種目があるので、セットごとに替えることをおすすめします。 広背筋への刺激が変わり、広範囲に重層的に鍛えることができます。 もし同じ種目で懸垂するのであれば、握りひとつ分くらいのグリップ幅をセットごとに替えるといいでしょう。

アイソメトリックトレーニングも有効です。



パラレルバーチンニング

パラレルバーチンニングスタート パラレルバーチンニングフィニッシュ

2本の平行棒にぶら下がて行う懸垂です。 体を持ち上げたとき、頭が平行棒の真ん中に来ます。 棒の設置幅により、ナロウかワイドか分かれますが、自分ではグリップ幅を調整できないのが難点です。
子供用のウンテイがあれば、そこでもパラレルバーチンニングは出来ますが、 なにぶん子供用なので、かなり狭いです。(やってみたけと無理!) 動作のイメージがつきにくい場合は、映画ロッキー3のラングのトレーニングシーンをご覧ください(古っ!)。 頭の位置が安定されるため、他の懸垂種目よりも、比較的、脚がブラブラしない種目です。 写真の鉄棒は、たまたま幅の狭い作りで、パラレルでも懸垂できるつくりなので、パラレルバーチンニングが行えます。



ナロウチンニング

ナロウチンニングスタート ナロウチンニングフィニッシュ

ナロウとは「狭い」ことですが、必ずしも掌をくっつける必要はありません。 写真ではカールグリップで行っています。 逆の握り(順手)でもナロウは可能ですが、あまりやる人はいませんし、 どこの筋肉に効果的なのかも不明です(上腕筋に効く)。
ナロウカールのチンニング場合、スタートポジションで腕が伸びていますので、 結果的に可動域が広くとれます(体の移動距離が長い)。 この種目は、上腕二頭筋への刺激も増しますので、純粋に背中を狙う種目とはいいがたい。 腕を狭めるので、どうしても上半身が丸まり気味になりやすい気がします。



チンニング

チンニングスタート チンニングフィニッシュ

この写真では、肩幅のカールグリップで行っています。 もちろんグリップが逆(順手)でやっても構いません。 チンアップ、プルアップと呼ぶこともあります。 この鉄棒だと、もう少し外側のU字になっている所を掴むと、手首の負荷が減ります。 複合種目であり、広背筋や上腕二頭筋の筋力を充分に発揮できる種目なので、私は懸垂種目の最後にやっています。
通常、鎖骨を鉄棒に触れさせる感じで行いますが、首の後ろにつける人もいます。 どっちかをやるなら前者ですが、数種目の懸垂がやりたければ、後者も入れてもいいでしょう。



ワイドグリップチンニング

ワイドグリップチンニングスタート ワイドグリップチンニングフィニッシュ

幅の広い鉄棒でないとできない種目です。肩幅よりも広く握り、順手で懸垂を行います。 これはさすがにカールグリップではできません。順手のみです。 挙上の際、背中を反って、鎖骨をバーにつける気持ちでやると効果的です。
トレーニングの懸垂として紹介されているのは、大概これです。 広背筋を鍛える種目としては満点だからです。 いつもの公園では行えないのですが、途中にワイドグリップチンニング可能な公園(写真参照)があります。 また、近くにある別の公園にも、まったく同じ、青い鉄棒があります。 ワイドグリップチンニングをするようになってから、広背筋の幅と厚みが増えました。
チンニングによるトレーニング当初は、肩の痛みにより、ワイドグリップチンニングはできませんでした。 出来ても、肩を痛めるので、困っていました。 しかし、チンニングで筋力が上がってくると、出来るようになりました。 今では、ワイドグリップチンニングが上半身の最初にやる種目になりました。 それだけ負荷が大きいからです。



インバーテッドロウ

インバーテッドロウスタート インバーテッドロウフィニッシュ

斜め懸垂のことです。懸垂ができない場合は、まず斜め懸垂で背中を鍛えます。 腕を伸ばした状態で、体が地面から斜め45度になっている状態がスタートポジションです。 無理なく20~30回出来れば、懸垂も3回くらいは出来ると思います。 ここでいう懸垂とは、ワイドでもナローでもカールでも何でもいいです。 とにかく懸垂できれば懸垂する。
懸垂が3回出来るようになったら、懸垂をメインにしていけばいいです。 また、まず懸垂をしてから、インバーテッドロウで追い込むのも有効です。
私は、懸垂が3回しかできなかったのですが、それでも懸垂を続け、2週間後には9回出来るようになりました。 3回、3回、2回、2回、1回と、何回もセットをやって慣らせばいいのです。その方が圧倒的に上達が早い。 懸垂が3回以上出来るなら、インバーテッドロウではなく、懸垂にすべきです。
実際にインバーテッドロウをやってみるとわかりますが、腕を曲げると体の位置が上がり、踵の位置がズレます。 これが結構、不快です。サスペンショントレーニングのロープでやるとズレがないので、やりやすいです。 私は、足を地面ではなく、鉄柱にかけてやっているので、この心配はありませんが、鉄棒自体が特殊な作りですので、参考にはなりません。 不快でもインバーテッドロウに慣れるしかありません。 グリップは肩幅からワイド、狭めならカールでもいけます。 レップの途中で替えることさえ可能です。
懸垂もバッチリ10レップ3セットできるようになったら、インバーテッドロウも種目に追加して、広背筋を追い込みましょう。 胸にとってのプッシュアップのように、広背筋のインバーテッドロウは、高回数出来る種目です。



低い鉄棒でチンニング

チンニングスタート チンニングフィニッシュ

大きい(背の高い)鉄棒はどうしても数が少ないのですが、児童用の鉄棒は大概の公園にあります。 小学生が逆上がりに使う、アレです。
脚を後方に押し曲げて懸垂しているのを見かけますが、それでも膝が地面につきそうです。脚もつりそうになるし。 そこで、カールグリップでインバーテッドロウの姿勢になり、そのまま脚を浮かせて持ち上げちゃうのがいいです。 結局は、脚が地面と平行になるまでまっすぐに上げ、体がL字になっているわけです。 これなら、ガンガンにカールチンニングできます。背中というよりも腕ばかり負荷がかかります。
初心者には難しいチンニングのフォームです。 普通の鉄棒で懸垂が出来るようになってからしか出来ないでしょう。



フロントレバー

懸垂ではありませんが、背中の種目であり、鉄棒でトレーニングしている人ならば、絶対に知っています。 フロントレバーという名称はともかく、鉄棒に両手でぶら下がって、胴体が仰向けに水平になるという、力技です。
見ている人は「ふーん」という感じですが、やっている本人は全身の筋肉を最大限に稼働させています。 特に練習はしてませんでしたが、まがりなりにもフロントレバーが出来るようになるまで、私は5ヶ月かかりました。
これが出来るようになるまでには、気の遠くなるほど懸垂と腹筋をしなければなりません(笑)。 それと減量も必要です。デブには絶対に出来ない技ですから。 フロントレバーが、少しでも出来るようになったら、種目に入れましょう。 毎日やっていたら、1ヶ月でなんとか、インチキ臭いけど出来るようになりました。



マッスルアップ

鉄棒でトレーニング、上級者といえばこれ。 懸垂して鉄棒がお腹に来るまで上げ、そのままディップス。
いうは簡単ですが、なかなか出来るものではありません。 トレーニング種目として追加するかどうかは微妙です。 マッスルアップできるくらいだと、懸垂やディップスでは刺激が少ないでしょうし。

私はまだできません。。。



抗炎症薬ボルタレンの使用

懸垂や腕立て伏せで、肩関節が痛くなり、腕が上がらなくなるので、 五十肩について勉強し、肩甲骨を回して可動域を制御する術を学びました。
そもそも肩関節の稼働範囲は狭いので、肩甲骨を動かしてから腕を上げれば、痛まないのが分かりました。 これにより、日常生活では、ずいぶんと痛みを回避できます。 それだけ、今まで不自由していたわけです。
おかげで、肩を動かすときの激痛は減りました。痛くない動かし方をマスターしたからです。 ただ、炎症はそのままなので、たまにジンジンと痛みます。 炎症も減れば、かなり改善されるハズ。
より強力な抗炎症鎮痛薬のボルタレンを海外から購入し、飲みました。 国内のボルタレンは処方箋薬で25mgの錠剤です。一日の摂取量は100mgまで。 私の買ったボルタレンは1錠が100mgで、ゆっくり長く効く徐放性製剤で、半分に切って飲んでいます。
ボルタレン徐放錠(VoltarenRetard)100mg

ボルタレンの効果はすさまじいです。さすが非ステロイド抗消炎作用では最高の薬です。 最初は全く効かず、がっかりしていました。
日曜日の昼に届き、さっそく半分、夜に半分、月曜日の朝に半分、昼に半分飲んで、 効かないな~と思っていたら、夜、走っていた時に肩が痛くないことに気づきました。
痛くないといっても、鎮痛作用なのか、消炎効果なのかわからなかったのですが、 薬の完全に切れた翌朝でも肩が痛くないので、消炎が出来たようです。 まだ消炎が完全ではないので、火曜日も朝、夕方に飲んで様子を見ましたが、問題ありません。
その日は上半身のトレーニングだったのですが、痛みは少なく、非常にスムーズに行うことが出来ました。 こんなの何ヶ月ぶりだろうか? まあ、さすがに、痛みゼロということはないし、肩甲骨をうまくコントロールしてのことです。 トレーニング後、肩がジンジンしだしたので、翌日の朝にボルタレンを半分飲みました。
痛いときだけ半分飲めばいいので、連日にならないようにします。 痛いのに飲まないと、結構じわっと痛むのです。





抗炎症薬ボルタレンの効果

ボルタレンの効果は絶大です。2ヶ月もすると、飲まなくても平気になりました。 懸垂しても、さほど痛くないので、飲まずにすみます。
そしてミット練習にて、脚をケガしてしまったこともあり、パンチを本気でやってしまいました。 ミットを打っている最中から、実は肩に負担がかかっているのを認識していました。 これは明日から激痛か。。。
結果から言うと、肘も肩も痛いけど、普通の痛さ。 もちろんボルタレンを飲みますが、一日一回程度で充分。 上半身のトレーニングも普通にできる。 3日もすれば、さほど気にはならない。
確かに肩の炎症は起きてはいますが、致命的ではないので、 ボルタレンを使い、数日で回復してしまいました。
やはり一度、炎症が完全に治っているからだと思います。 肩の痛みにお悩みのあなた、ボルタレンはお勧めです。



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